2023年4月から公立高校の部活練習時間制限が厳格化

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高校野球

新年明けましておめでとうございます。

ぐっちーです。

本年も当ブログをよろしくお願いします。

新年一発目の話題は公立中高の部活の活動時間制限問題についてです。

まずこちらの記事をご覧ください。

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部活動運営方針の改定

今回、「公立中高・特別支援学校の部活動の運営方針」は以下のように改定されました。

活動時間を厳格化

これまでの方針では平日2時間程度、休日4時間(中学は3時間)程度としていた表現を、平日上限2時間、休日上限4時間により厳格化しました。活動時間厳格化によって教員の長時間労働を縮減することが狙いとのことです。

休養日は平日1日、休日1日

また、これまで平日1日だった休養日は、休日にも1日設けなくてはならなくなり、週2日の休養日が義務付けられました。

休日に練習試合や大会などで活動時間の枠を超えた場合は、平日ではなく休日に休養を振り替えなければならないそうです。

練習試合を2試合やっただけで6時間。変則ダブルだと、他校同士がやっている間にさらに3時間。遠征だとさらに拘束時間がかかるのですが、、、

活動実績は学校ホームページで公表を義務付け

活動時間の実績は学校ホームページで公表させるそうで、抜け道を作らせない徹底ぶりです。

将来的には休日に部活動指導を行う教員をゼロに

また、今回の改定では民間など外部に部活の指導を委ねる「地域移行」も盛り込まれました。2026年度には休日に部活動指導を行う教員をゼロにするそうです。

県保健体育課のコメント

県教委保健体育課は「時間をかければかけるほど強くなるという間違った考え方で、活動過多のケースがある。けがや退部にもつながる」と、勝利至上主義の弊害を指摘。改定で「医科学的観点に基づく、効率的で効果的な部活動に変えていく」とコメントしています。

生徒が部活に打ち込む権利に配慮を

僕が危惧しているのは、教員のブラック部活問題を解決に向かう中で、生徒が部活に打ち込む権利がないがしろにされていることです。
「時間をかければかけるほど強くなるという間違った考えで、活動過多のケースがある」というのは極々一部のレアなケースであり、全体を論じてはいません。
時間をかけなければ上手くならない強くならない、活動が不足しているケースの方が多くありませんか?
水戸商や藤代で本気で甲子園を狙うのに、竜ヶ崎一や日立一で文武両道を目指すのに週に5日、一日2時間の部活時間で足りますかね。本当に全部の高校で実施する必要がありますか。

2時間なんて、そのうち1時間はキャッチボールまでのアップで終わりますよ。上手くなる訳がないじゃないですか。

休日には4時間制限ですか。県外遠征なんて絶対にありえないですね。県南と県北の高校の試合もありえないです。とにかく遠征しただけで往復2時間以上かかりますもんね。本当にバカらしい仕切りです。

また、中学校の話題になりますが、部活で上手くならないことがより明確になってきた悪循環があるから、より高みを目指す学童野球経験者が硬式野球クラブにいき、部活の野球は野球ど素人の選手に頼らざる得ない状況の中で、1日2時間(うち1時間はアップ)の練習で上手くなると思いますか?

去年の総体を見ましたが酷いものでしたよ。

高校に行けば、中学硬式クラブでの貯金で最初の一年はやっていけるかもしれませんが、一番の伸び代がある高校年代に、それぞれの選手にあった一番の成長曲線は描けません。

それに、私立高校か公立高校か迷った場合、公立高校では部活動に制限がかかってまともに甲子園を目指せないことが分かっているのであれば、今後はより私立が選択されるのではないでしょうか。

さらに、野球以外にも、サッカーやバスケットなど、部活動が強いからこそ選ばれている公立高校があります。一方で、極論すると部活動が弱くてただただ大会に参加するだけの高校もあります。

それらを一括りにして、やれ勝利至上主義の弊害だの、中途退部だの、怪我を助長しているだのいうのはおかしくないですか。

僕としては、部活動で選ばれる高校にまで活動時間や休みの制限を一律に課す必要はないと思います。

教員のブラック部活問題を解決するには、部活を外部指導者に委託するしか解決策はありません。

2026年までの過渡期を中高生として過ごす子たちは、部活をやりたくても十分にやれないまま放置されます。ただでさえコロナで負担を強いられた年代の中高生を犠牲にしてはなりません。2026年と先送りにするのではなく今すぐに取り組むべきです。

勝利を渇望して何が悪いのか

保健体育課のコメントでどうしてもひっかかるのが、「勝利至上主義の弊害」です。

「勝利至上主義の弊害」。なんとも格好がいい耳触りのいい言葉ですね。

勝利ばかり目指しているから、高圧的な指導が日常化し、選手も保護者もそれに耐えることが当然の風潮。

怪我をしても痛いと言えない風潮。

疲れているのに根性論で練習をする風潮。

こういう風潮がまかり通っている、と。

しかし、こんなチーム今どきありますか?具体的にどこですか?

勝利至上主義で昭和的な指導をしているチームがあるのなら、教育委員会として個別具体的なケースに直接対応すれば良いのではないでしょうか。

それに、勝利を目指して活動し切れていないのが現状の部活動ではないでしょうか。勝利だけを目指すのではなく、勝利という成果に真剣に向き合うことが、「勝ちの価値」を高めることになり、人間的な成長にもつながっていくのではないですか?

勝利への意欲や探究心が低くなると妥協が生まれ、成果に対する向き合いも甘く、取組そのものが薄くなりませんか?

薄い取組でも頑張っているからOKな訳がありません。

熱量の低い部活動はそれ相応の喜びや悔しさしか得られません。

この方針改定は、僕にとっては、部活動をぶち壊して学びの場を生徒から取り上げるようにしか思えません。

高校生活は部活動も勉強も頑張る生徒、部活動だけ頑張る生徒、勉強だけ頑張る生徒と、いろんな形があって良いと思います。しかし、今回の改定は、生徒の頑張る権利を剥奪するものであり、看過できません。

みなさんはどう思いますか。

コメント

  1. 球児親 より:

    高2の親です。幼少の頃から高校野球で輝く為に頑張ってきたのにこのような方針が出て落胆してます。
    今後は志高い子は県立高校では野球できなくなりますね。子供達の青春を奪う権利がお役人さんにはあるのでしょうか?
    どうにかこの方針が撤回されないかと悩んでおりますが本当に難しいです。
    親として何もできないのが悔しくてなりません。

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