6月19日に第106回全国高等学校野球選手権茨城大会の抽選が行われました。
今回は第4シードであるつくば秀英ゾーンの展望についてまとめていきます。
第4シードつくば秀英
つくば秀英が第4シードです。秋は1回戦で取手松陽に延長10回タイブレークの末に10対11と敗れましたが、春は準決勝で優勝した常総学院に0対6で敗れました。
投手陣
2年生にしてエースの右腕・羽富玲央投手が軸になります。最速136キロで、ゆったりのフォームからずばっと投げ込む感じなので打者の立ち遅れに注目したいです。115キロ前後と90キロ台の変化球があります。打者を見ながら枠の中で勝負する感覚が備わっていると思いました。僕としてはかなり評価が高いです。
左腕の石塚大志投手も2年生ながら夏は背番号10です。昨夏既にデビューしていますので注目していましたが、春はみられませんでした。庄和シニア時代に見たことがあるのですが、素質の高さを感じましたよ。
この他に2年生右腕の中郷泰臣投手もいますが、最速133キロとこれまた楽しみ。2年生世代が盛り上がっています。
野手陣
3番ライトの明石理紀斗選手は右方向に強い打球を放てます。
春準決勝の霞ヶ浦戦で印象に残ったのは5番サードの大石隼也選手の右中間ツーベースです。
9番ショートの佐々木将人選手は春に高打率でした。
Bシード茨城キリスト
Bシードは茨城キリストです。秋は3回戦で水戸一に0対9と7回コールド負け。春は準々決勝で常総学院に0対10と6回コールド負けです。
投手陣
春の準々決勝・常総学院戦を観戦したのですが、エースの箭内陽向投手の登板はありませんでした。残念。
左腕の永山大雅投手は123キロでカーブが90キロ前後、右腕の木村十八投手は最速131キロの活きの良いボールを放っていましたが、いずれも夏の登録選手になっていませんね。
夏背番号10となっている髙畠亜絃投手は左腕で最速124キロ。結構インステップで投げてきます。左バッターは打ちづらいかもしれません。
野手陣
4番の舛井健太選手は常総・大川慧投手のストレートをレフト前に運んでいました。
Cシード下妻一
Cシードは下妻一です。秋は3回戦で常磐大高に4対5と惜敗。春は3回戦で茨城キリストに1対6で敗退です。
投手陣
春は左腕で2年生の谷口空雅投手が背番号1だったのですが、夏の背番号1は大嶋瑛心選手になっています。
大嶋投手は最速140キロを超えますが、春は左のハムを肉離れしてしまい全力プレーができませんでしたので、この球速のボールにお目にかかれていません。
谷口投手は最速126キロで100キロの変化球あり。試合を作る能力は高いです。来年以降も楽しみな選手です。
野手陣
大嶋瑛心選手は高校通算16本(まだ増えているかも)です。
中学時代はつくば学園ボーイズで中根健太郎選手(鹿島学園)と並び注目選手でしたので僕自身が高校入学後に注目していました。外に逃げる難しいボールでも独特の並進運動だけのスイングで、ツイスト打法なのか?、逆方向に強い打球を放ちます。見たことない方は是非注目してください。
2年生キャッチャーの下條友之晋選手は秋も春もレギュラーキャッチャーで高く評価していたのですが、夏は12番になっていました。驚きです。
Dシード竜ヶ崎一
Dシードは竜ヶ崎一です。秋は準々決勝で水戸工に3対10の8回コールド負けでポイントを稼ぎましたが、春は水戸啓明に5対6と1回戦敗退です。
竜一としては厳しい年のような気がします。
投手陣
見たことないのですが、右腕の野口侑真投手が最速139キロって書いています。
野手陣
残念ながらチェックできませんでした。
シード漏れの有力校
江戸川学園
シード漏れの有力校としては、竜ヶ崎一の山に江戸川学園が入っています。江戸川学園は今年の1年生が25人も入部したとのこと。学校の方針が変わって野球推薦を多く獲るようになったそうで、今後の戦い振りに注目です。
注目すべきは1年生の人数ではなく、エースの須田康祐投手です。最速118キロながら118キロを140キロに見せる投球術が興味深かったです。80キロ台のスローカーブと100キロのカーブ。110キロのスライダーと、中学生にも参考になる工夫がちりばめられています。
竜ヶ崎一を食ってしまってもおかしくないなと思っています。
東洋大牛久
茨城キリストの山には東洋大牛久が。
エース右腕の安井歩己投手は最速135キロで球速以上に手元で伸びてくるホップ成分の高い良いストレートを持っています。スライダーは120キロ弱の球速帯です。練習試合では県内の強豪私立も打線も打てなかったそうですよ。
長堀監督就任から3年目を迎えていよいよ本気で夏の結果が求められる東洋大牛久です。小粒な感じはありますが、チームが上向きであることは間違いありません。
石岡商
下妻一の山には地元の選手を西川監督の地道なスカウティングで集めた石岡商が入っています。
エース右腕の鈴木翔平投手は最速125キロ。2番手の小林悠人投手は最速128キロと驚くような選手はいませんが、いずれもランナーを背負ってからよく粘ります。
守備陣もよく鍛え上げられています。本気度の高い監督が異動して周辺中学、クラブチームに熱心に声をかけて回ったらこういうチームが作れるんだなと感心してしまいました。偏差値帯もそれほど大差ないので、石岡一と石岡商の立場が近いうちに逆転するかもしれないと思っています。
所感
以上、4回に渡って夏の展望記事をまとめましたが参考になりましたでしょうか。
僕は秋も春もめちゃくちゃ試合を見に行っているのですが、Xには特に書き込まずひたすら選手を観察してメモしているので披露することが出来て良かったです。
投手は球速だけではないという意見は分かりますが、あくまでどんな投手なのか指標になるので書いています。茨城県はほとんどの球場で球速表示があるので恵まれていますね。
この1年の心残りとしては、地区予選で負けてしまったというのもありますが、1年夏に華々しく登場した土浦三の関川千智選手(サードなんですね)と藤代紫水の久下沼景選手(エースになっていて驚きました)を最終学年の秋と春に全く見られなかったことです。
この夏は全試合中継があるので確認してみたいと思います。
また、今回触れていない優れた選手がいるよという情報がありましたらコメントで教えてください。
それでは今年の茨城大会もたくさん良い試合を期待してます。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
コメント
初めてコメントさせていただきました。
私は茨城在住で野球好きな中年です。
茨城に特化した野球に詳しいサイトというのがなかなかない中、ぐっちーさんの
ブログは、間違いなくNO.1の知識量と情報量だと思います。
毎度楽しく、そして参考にさせていただいております。
今回の茨城大会の展望に関しても、そこらの新聞よりも上に行く分析力で各チーム
の詳細もあり本当に頭が下がります。
私は少年野球のコーチを10年ほど続けており、今大会にも同じチームから14人ほど
出場しています。(中には注目選手も)
今週から始りますね、楽しみにしてます。
コメントとブログへの感想誠にありがとうございます。
少年野球のコーチをされているのですね!
僕にはまだ経験がありませんが、関わった選手が夏を迎えるのは特別な感情がこみ上げてくるでしょうね。
野球好き様にとって良い夏になりますように。
川口颯大と言う最速145kmのピッチャーが下妻一高のところにいます。清真学園です。
コメントありがとうございます。
川口選手は1年夏から存在を把握しており、2年春に水戸一戦をチェックしました。
その時は134キロでしたが、取り上げるにはいたりませんでした。
過去ブロクを参照いただければと思います。